ロックンロール・ウイドー (13/100)

ロックンロール・ウイドー (文春文庫)

ロックンロール・ウイドー (文春文庫)

訳者はトレースシリーズをやってた人だよね? 安心して読める。
ひとの年齢を聞くたびに、同じ年齢で死んだ有名人を挙げていくところは大好き。しかし、27はマジックナンバーだなあ。
エマが理想的な人物として描かれているのが気になると言えば気になるものの、一人称で書かれているぶん嫌味は少ない。主人公とカーラとのやり取りは微笑ましい。神経質な笑いだけではなく、じんわりと来る感じもある。
また、笑えるというだけではなく、考えさせられる部分もある。どんでん返しの連続とか、強烈な謎といったものは皆無だが、きちんと読める味のある小説だと思う。お勧め。